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お菓子教室 「Salon du Gateau」 Sweets diary

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2021年 06月 29日

ビスキュイ・ド・サヴォワ

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今月のお楽しみコースでご紹介させて頂いたのは
「ビスキュイ・ド・サヴォワ」
イタリアとスイスに国境を接するフランスのサヴォワ地方で日常的に食べられているお菓子です。
もとは14世紀にサヴォワ家の伯爵がローマ皇帝に自身の権力を示すために焼かせたお菓子
だと言われていて、その形はお城を模ったとか、王冠を模ったとか、アルプスの山を模した等
と言われています。

なんといってもこの型で焼くのがこのケーキの醍醐味ではないでしょうか。
プレゼントにもピッタリです♡

14世紀当時は、共立て法の生地が多く、別立て法で作るこのケーキの作り方は斬新だったそう。
とてもシンプルな材料&工程で、飽きの来ない誰もがお好きなお味のケーキではないかと思います。

実はこのケーキをblogやインスタにあげた2月に初めて作った時。
全く納得できないお味でした。綺麗に型外しも出来ましたし、見た目はとっても可愛かったのですが。
なので、今回レッスンでご紹介するにあたり、意外と苦労しながら何度も試作を繰り返しました。

材料は同じでも作る工程により、お味も食感も異なります。
全体で使うお砂糖の量は同じでも、どれだけ卵黄に加え、どれだけ卵白に加えるか
それが違うだけで、失敗しやすくもなり、食感も変わってきます。
また折角のサヴォワ型をしっかり活かせる分量(量が少なすぎると高さが足りず、多すぎると溢れてしまうのです)
を出すのにも数回試作をしました。

こうして出来上がったレシピですが、レッスンでご紹介すると
試作時には気付かなかった事が気になったりするのです。

実は2回目のレッスンが終わり数日間が空いたところで2度ほど試作をし直しました。

レッスンでは2台分をまとめて作りたいお一人一台お持ち帰り
頂きしたが、試作で作った時よりも膨らみが大きかったのです。
これは2台分作ると1台で作る時よりも、混ぜ方が弱くなり、
メレンゲが潰れていない分焼き上がってしまう為だという事がわかりました。
失敗ではありませんが、少し生地が落ち着くまで混ぜた方がキメが整いしっとり焼き上がります。
(混ぜ過ぎにも注意ですが)
また生地も型からはみ出し過ぎずに綺麗に焼き上がります。

またこのケーキ、何度つくっても型外しには緊張します。

くっつくのは嫌なので、バターは心配で2度塗りをしてからグラニュー糖をまぶしていましたが、
どうも2度塗りをすると、バターの量が多くなってしまう方がいらっしゃいました。
バターの量が多いと、その部分の生地が凹んで焼けてしまいます。見た目は気づかない?程かもしれませんが。
なので、3回目のレッスンからは、丁寧にバター1度塗りに変更をしました。

それからは皆さん綺麗に型外しが出来るように。
私は心配性なので、型外しの失敗が無い様に、バターもグラニュー糖もしっかりめに(多すぎずですが)下準備を
していましたが、そうするとグラニュー糖が多い所は小さな穴があいてしまう事があります。
レッスンも回を重ねる毎に、私も色々と研究考察をし、バターは丁寧に塗れば、薄くても大丈夫な事が多い。
またグラニュー糖も多すぎない方が綺麗に抜けると考えていました。
なので、最後のレッスンの時は、バターは丁寧に一度塗り。グラニュー糖は全体にまぶすけれども、少し薄い所があってもOK
としました。
ところが、最後のレッスンでは、私が焼かせて頂いたお見本の分も、生地が少し型にくっ付いてしまったのです(涙)
(幸い綺麗に抜けた生徒さんがいらしたので、写真用にはそちらをお借りしました)

最後の最後で、落ち込みましたが(涙)
くっ付いてしまうよりは、小さな穴が少し空いても綺麗に外れた方が良いですけれど。
やはり綺麗に外したい。
シンプルなお菓子由の難しさ。。。を痛感したお菓子でした。

お味の方は試作を重ねたお陰で皆様からもご好評頂き、
私自身も毎回一緒に試食をしましたが、飽きることなく最後まで美味しく頂きました!

とシンプル由に色々と苦労もしたお菓子でしたが、
また新たに、大好きなお菓子のレシピが完成した事が嬉しいです。
(でも緊張するのでレッスンではあまりやりたくありませんが(笑))

ルバーブのコンフイチュールはまた後日ご紹介させて頂きますね。










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by salon-du-gateau | 2021-06-29 23:53 | お菓子教室 | Comments(0)


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